今回はScratch(スクラッチ)レッスンの番外編として、コスチュームについて掘り下げる回にしたいと思います。
コスチュームには色々な機能があるのを知っていますか?
画像ソフトなどと同じ感覚で編集できるので、使い方を覚えれば作れるものの幅がぐんと広がります。
スクラッチを始めたばかりの初心者も、マンネリを感じてきた中級以上の方も、コスチュームの一工夫で制作物をグレードアップさせましょう。
Scratchを始めたての場合は、こちらの基本編から始めてみてください。
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コスチュームを編集するには、編集したいスプライトや背景を選んでから、左側にある "コスチューム"(背景の場合は"背景" タブ)を開きましょう。
では、さっそく始めましょう!
この記事のもくじ
コスチュームをたくさん持っているスプライト
まず最初にご紹介したいのは、コスチュームをたくさん持っているスプライトの活用法です。
例えば "Octopus"は5個、"Ghost"は4個のコスチュームを持っています。
コスチュームがたくさんあると、ゲームやストーリーを作るのに便利です。
たとえばニャアがもぐらたたきを作った時にはOctopusをターゲットにして、叩かれるとコスチュームが変わるようにしました。
3体のターゲットそれぞれに違うコスチュームを設定したことで、キャラクターの違いが出てストーリー性が出ます。
また、シューティングゲームの時にはGhostをコスチュームを変えながら移動させることで、迫ってくる感じを演出できました。
コスチュームを部分的に編集する
次にコスチュームを部分的に編集する方法もご紹介します。
パーツを付けたり消したりする:グループ機能
たとえばOctopusのマラカスだけ消したいとします。
しかしマラカスと足全部がグループになっているため、消そうとすると足全部が消えて頭しか残りません…。
こんな時には足を選択した状態で "グループ解除" をクリックしましょう。
こうすると1パーツごとに細かく別れるので、消したい部分だけ消すことができます。
マラカスが消えましたね!
また、反対にパーツを付け足すこともできます。
たとえば足を1本"コピー"して"貼り付け"すると、足が9本のタコになります。
"下げる" をクリックすれば表示の順番が後ろになり、足の重なりが自然に見えるようになります。
色を変える
色を変えたい部分をクリックし、"塗りつぶし"で色を指定します。
たとえばOctopusの黒い帽子をピンクにする場合…
もしパーツがまとまっている場合は、さきほど使った"グループ解除"でバラバラにし、1つずつ色を変えることもできます。
分身の術を使う:Altキーを押しながら…
"コピー"ボタンを使わなくてもコピーすることができます。
たとえば高さを変えず横にコピーしたい場合はこの方法の方が便利です。
AltキーとShiftキーを同時に押しながらOctopusを横にずらしてみましょう。
ラインダンスをさせたり、インベーダーゲームに使ってみたりしたら面白そうではないですか?
文字を描く:背景に便利
コスチューム編集画面のをクリックすれば、コスチュームに文字を描くこともできます。
これは特にゲームで背景のクリア画面やゲームオーバー画面などを作るときに便利です。
"背景を選ぶ"から好きな背景を選び、"背景"タブをクリックしましょう。
※背景を選択している場合は"コスチューム"でなく"背景"と表示されていますが、編集方法は同じです。
コスチューム編集画面でをクリックして文字を入力し、角を引っ張ることで大きさを変えられます。
色を変えてみたり、字体を変えることもできます。
コスチュームを合成する
スクラッチおなじみのマスコット"Cat"と同シリーズで "Cat Flying" というスプライトがあります。
この2つのコスチュームを合成してみましょう…。
まず "Cat Flying" のコスチュームタブを開き、顔部分をすべて選択し"コピー" をクリックします。
次に "Cat" のコスチュームタブを開き、顔部分を消します。
そして "貼り付け" をクリックしてコピーした顔を貼り付け、顔の位置を整えたら完成です!
好きな画像をコスチュームにする
「自分の好きなコスチュームがない…」というこだわり派の人にはとっておきの方法があります。
それは、自分の好きな画像をコスチュームにする方法です!
"コスチュームを選ぶ" のメニューにある "コスチュームをアップロード" をクリックして、好きな画像をアップロードしましょう。
たとえばこんなコスチュームとか楽しそう…
※インターネットで画像を探す場合は、著作権に気をつけましょう。
ちなみに上の画像は「イラストAC」でダウンロードしました。
上下反転、左右反転もできる
また、コスチュームを選択して"左右反転" をクリックすると左右が逆に、"上下反転"をクリックするとさかさまになります。
コスチュームを自分で描く
徹底的にこだわりたい人には、すべて自分で描いてしまうのも良いですね。
"コスチュームを選ぶ" のメニューにある"描く"をクリックし、編集画面ので好きなように描けます。
おまけ:コスチュームの変化だけで動いているように見せる
コスチューム機能は知れば知るほど可能性が広がって面白いですね。
ところで、コスチュームがすでに動きを作れるようになっているものもあります。
たとえば "unicorn running"というスプライト。
6つあるコスチュームが走る動作になっているので、順番にコスチュームを変えるだけで動きが繋がり走っているように見せることができます。
スクリプトはたとえばこんな感じにしてみます。
どうでしょう、走っているように見えますか?
はね返らず一方向に走らせたい場合は、こんなスクリプトでもOKです。
ではこのスクリプトについて、ニャアの問題に取り組んでみましょう。
スクリプトを作って自分で試してみましょう!
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・・
・・・
試してみましたか?
では問題1の答えです。
もし"○秒待つ" がないと、走る動きがぎこちなるのがわかりますか?
これはコスチュームが目まぐるしく変わるからです。
たとえば例のスクリプトのように"0.1秒待つ" があればそれぞれのコスチュームで0.1秒ずつストップするので、自然な動きに見えるようになります。
問題2の答えです。
より速く走らせるには、"○歩動かす"の歩数を大きくすればOKです。
ただしコスチュームの変化も調整しないと、またまた不自然な走りになってしまうので要注意!
コスチュームを使いこなしてゲームを作ろう
今回ご紹介したようにコスチュームには色々な機能があるので、使い方次第でいくらでもスクラッチを面白くすることができます。
さっそくコスチュームを使って何か作ってみたい人は、ニャアのゲーム作りレッスンを参考にしてみてください。
楽しいプログラミングを!